アリストテレスの友情と結婚についての考え
目次
- 結婚と関係性
- アリストテレスの「超越する第三者」
- アリストテレスの考える友情
- カトリックの礼拝と平和
- 4.1 神の栄光と平和
- 4.2 超越する善を愛すること
- 結婚式を教会で行う理由
- 5.1 愛だけでは十分ではない
- 5.2 神との関係を持つこと
- 5.3 共通の使命を果たすこと
- フルトン・シーンの「3のために結婚する」
- 友情や関係性に応用する
- アリストテレスの原則を念頭に置くことの重要性
- 幸せになるためのアドバイス
- 結論
アリストテレスの「超越する第三者」と結婚と関係性
結婚と友情について、古代ギリシャの哲学者、アリストテレスは「超越する第三者」という概念を語りました。彼は、友情が持続するのは、2人の友人がお互いを愛するのではなく、共通の第三者に対して愛を持つ場合に限られると言いました。具体的には、彼らが一緒に自国や真理、美、映画、本などを愛することです。このように、彼らは自己中心的な考えを超えることができます。なぜなら、アリストテレスは、もし超越する善が2人の友人を他の方向に引っ張らなければ、友情は自己中心的になると言っているからです。皮肉なことに、この第三者に基づく友情は生き残るでしょう。もし2人の友人や恋人が単に相手に恋をしているだけだと、その関係は次第に悪化していきます。このアリストテレスの考えは、友情や関係性についての哲学の歴史で最も鋭い指摘の一つだと私は思います。
アリストテレスの考える友情
アリストテレスの考える友情には、自己中心的な友情と超越する友情の2つの側面があります。
3.1 自己中心的な友情
自己中心的な友情は、お互いの欲求や利益に基づいて形成されます。これは一時的な関係であり、お互いの利益がなくなったり、欲求が変わったりすると崩壊する可能性があります。自己中心的な友情では、2人の関係は「私たちが何かを手に入れるために存在する」という考え方になります。
3.2 超越する友情
一方、超越する友情は、2人の友人が共通の善や目標に向かって共に歩む関係です。彼らは互いを自己中心的な欲求や利益のためではなく、大切な第三者や第三者と関連する価値に対して愛します。超越する友情では、2人の関係は「私たちと一緒に何かを追求する」という考え方になります。
このアリストテレスの考えを応用すると、結婚や恋愛関係でも同じ原則が適用されます。単に相手を愛するだけではなく、2人が共に愛する第三者や超越する価値を見つけることが重要です。それによって、関係性はより持続し、より深まるのです。
カトリックの礼拝と平和
カトリックの礼拝にも、アリストテレスの考えに似た考え方が存在します。たとえば、「Gloire à Dieu au plus haut des cieux(天に栄光を神に)」や「et paix sur terre aux hommes qui l'aiment(地上の人々に平和を)」という言葉があります。これは喜び、平和、成功の秘訣を示しています。私たちが神の栄光を称えることで、世界に平和が訪れるのです。私たちは共に超越する善(つまり、神)を愛することで、関係性が和らぎます。問題は、私たちが自分たちだけで関係性を築いている場合、それは諍いや分裂、戦争へと悪化してしまうことです。ですから、私たちはまず神に栄光を捧げることで、平和を得ることができるのです。
結婚式を教会で行う理由
私はかつて教会で働いていた頃、カトリック教会で結婚をするカップルたちと一緒に仕事をしていました。彼らはカトリックの結婚式に備えるためにやってきた若者たちでした。私たちはお互いを知るための活動を行った後、真剣な話題に移りました。最終的に私は彼らにこう尋ねました。「なぜ教会で結婚するのですか?市民結婚をすることもできるし、市庁舎で森で式を挙げることもできます。教会で結婚する理由はなんですか?」
彼らはいくつかの答えを持っていましたが、一番多かったのは「愛しているからです!」という言葉でした。私は笑顔で「それは嬉しいですね」と言いました。「しかし、それはカトリック教会で結婚する良い理由ではありません。愛し合っているなら、市長の前で宣言したり、森で式を挙げることもできます。それは素晴らしいことですが、カトリックの結婚にはそれだけでは十分ではありません。」彼らは通常驚きました。そして私は以下の原則を説明しました。
教会で結婚式をすることは、神の前で結婚することを意味します。つまり、「私たちは一緒に神を愛し、神が私たちに出会うために私たちを結びつけたことに気付いたのです。」それは単に「私たちが出会って恋に落ちた」ということではなく、それ以上のものです。それは、神が私たちを結びつけるために私たちを用いた不思議で神秘的なものです。神は私たちがお互いに存在していることで、互いに支え合い、共通の使命を果たすために私たちを配置してくれました。このような気づきがあると、私たちは神とその民の前で立ち、「主よ、あなたの御前で結婚したい」と言う準備が整います。
これこそがまさに「超越する第三者を愛する」ということです。それがフルトン・シーンがかつて「A trois pour se marier(結婚するための3つ)」という題名で本を執筆した理由です。彼もアリストテレスの考えを知っていました。結婚は2人だけで成り立つものではなく、第三者が必要です。それが神です。私たちが共に神を愛し、神の計画に従うために、準備が整ったのです。
この原則をより広く応用すると、友情や他の関係性においても同様の考え方が適用されます。単に愛を求めるだけでは十分ではなく、神の意志や計画を探し、その意志を共有する人を見つけることが重要です。そうすることで、本当の愛の相手を見つけることができるのです。
アリストテレスの原則を念頭に置くことの重要性
アリストテレスの「超越する第三者」の考えは、関係性において成功するために重要な指針です。ただ恋愛や友情に走るだけではなく、喜びや幸せを見つけるためには、他の価値や目標に目を向ける必要があります。自分自身の欲求や利益だけでなく、共通の善や神の意志を追求することで、関係性は豊かさと深さを得ることができるのです。
幸せになるためのアドバイス
アリストテレスの考え方を念頭に置いて、幸せな関係を築くためのいくつかのアドバイスをご紹介します。
- 自己中心的な欲求だけにとらわれないこと。他の人や共通の価値に焦点を当てることで、深いつながりを築くことができます。
- 神の意志や計画を探し、それに従うパートナーを見つけること。神が関係性を栄えさせ、目標を達成するために私たちを結びつけてくれるのです。
- 目に見えないものや高次の価値に注意を向けること。物質的なものだけでなく、精神的な結びつきや魂の交流も関係性において重要です。
結論
アリストテレスの「超越する第三者」という概念は、結婚や友情において重要な要素です。単に自己中心的な欲求や恋愛だけにとらわれるのではなく、共通の価値や目標に焦点を当てることで、より深いつながりや幸せを見つけることができます。私たちは神の意志に従い、神の計画に参加することで、より充実した関係性を築くことができるのです。
【リソース】