磁気回路 - B-H関係 (磁化曲線)
目次
- 磁気回路解析と設計におけるBH関係
1.1 BH関係とは?
1.2 磁場強度Hと磁束密度Bの関係
1.3 透磁率とは?
1.4 BH関係の挙動
1.5 磁気材料の場合
- 磁界強度Hの増加に伴う磁場密度Bの変化
2.1 磁事件の線形性
2.2 饱和領域の効果
2.3 磁化曲線の形状
- 磁気材料のデマグネタイズ
- 磁気回路設計における磁化曲線の重要性
4.1 モータ制御と磁化曲線
4.2 磁化曲線の操作範囲
4.3 磁化曲線の直線領域の選択
4.4 磁化曲線と効率の関係
- まとめ
【1. 磁気回路解析と設計におけるBH関係】
こんにちは、エネルギー変換の講義に戻ります。この講義では、磁気回路解析と設計におけるもう一つの重要な関係であるBH関係についてレビューし、議論します。BH関係は、磁場強度Hが磁束密度Bを生成することを述べています。具体的には、B = μHという関係があります。ここで、μは透磁率であり、媒体の特性を表しています。磁界強度Hは、磁界励磁とも呼ばれることもあることを覚えておいてください。
【1.1 BH関係とは?】
BH関係とは、磁気回路解析と設計における重要な関係の一つです。磁界強度Hと磁束密度Bは、磁場においてどちらも重要な変数です。BH関係によれば、磁界強度Hが存在する場所や媒体に関係なく、磁束密度Bとは次のような関係にあります。B = μHです。この式において、μは透磁率であり、媒体の特性を表しています。例えば、磁気材料の場合、μの値によって磁束密度Bが変化することになります。
【1.2 磁場強度Hと磁束密度Bの関係】
磁場強度Hと磁束密度Bは、以下のような関係にあります。
B = μH
この式から分かる通り、磁場強度Hが増加すると、磁束密度Bも増加します。透磁率μは、媒体の特性を表す指標となっています。具体的には、磁気材料の透磁率は、その材料の磁場に対する影響を示しています。透磁率が高い材料ほど磁束密度Bが増加しやすくなります。逆に言えば、透磁率は磁場に対する抵抗性を示すものと言えます。
【1.3 透磁率とは?】
透磁率は、媒体の特性を表す指標です。具体的には、透磁率は磁気材料が磁場に対してどれだけ影響を与えるかを示します。透磁率が高い材料ほど磁束密度Bが増加しやすくなります。透磁率は、以下の式で表されます。
μ = μ₀μᵣ
ここで、μ₀は真空の透磁率であり、値は4π×10⁻⁷ H/mです。また、μᵣは媒体の相対透磁率であり、具体的な材料によって異なる値を持ちます。例えば、真空の相対透磁率は1となりますが、電気機械に使用される材料の相対透磁率は2000から6000の範囲で変化します。相対透磁率の値が大きいほど、小さい電流でも多くの磁束密度を生み出すことができることを意味します。